①研究の背景

私達は今後社会に出て働いていくことになります。今自分達に足りないものと言ったら「グループとして仕事をする」ということだと思います。今回の課題研究では、グループ活動を通して班員の協調性や一人一人の責任感などの成長を目指します。

②仮説と狙い

今まで学習してきた知識や新しく習得した知識・技能を用いて文化祭に向けて体験型のアトラクションを作成していきたい。

研究作品を作成し、みなさんに体験してもらうことで

体験を通して電気について興味を持ってくれる

自分たちの経験や能力の向上

などの効果を得ることができると考えました。

③研究内容

赤文字になっているところはWikipediaにリンクを繋げました。わからないところや、理解しにくいところがあれば、ぜひご覧ください。

Raspberry PiICを用いて作成したインターフェースセンサーなどの電子部品を組み合わせてLED(発光ダイオード)を用いた体験型アトラクションを製作します。

↓課題研究のテーマを班全員で考え、出たアイデアや案を紙に書いてまとめました。

↓これらの案から、どのようなデザインにするのか考えてデザインを描きました。

・これらの案をまとめ、Raspberry Piでゲームのプログラムを組んでいきます。動作の基礎となるので班のみんなと意見を交わしあい、楽しめるようなゲームになるようにフローチャートを作成しました。

動作の流れとしては、「ポンプ部分」と「本体部分」に分けて考えました。

↓作成したフローチャート(動作の設計図)

④技術的知識

Raspberry Pi の言語は「Python」を使用します。

Python:アプリケーションの開発、人工知能、データ解析など様々な用途に使用できるもので、 Pythonは、日本だけではなく海外でも人気のある言語。

↓使用するRaspberry Pi「Raspberry Pi 3 Model b+」

電気や電子で学んだ知識からICセンサーを用いてゲーム内容に合う動作をする回路や、LEDを点灯させる回路を設計します。

↓使うインターフェース

・このインターフェースには「シフトレジスタ74595」「ドライバIC 62083」等々のICを組み込んであります。

↓このインターフェースの回路図です。ICを組み合わせて設計・作成をします。

また、Raspberry Piから信号を受け取る為に、設計図を作成します。

↓設計図

①使うセンサー「フォトインタラプタ

ポンプ部分の発泡スチロールの判定を行うために使用します。

②使うセンサー「加速度センサー

本体部分の踏み込みの判定を行うために使用します。

⑤これからの取組

工程表というものを用いて予定を立て、計画通りに予定が進むように研究を続けます。

Raspberry Piでゲームのプログラムを組んでいきます。動作の基礎となるので班のみんなと意見を交わしあい、楽しめるようなゲームになるように調整していきます。

ICを回路設計通りに組み、基盤を完成させます。実験を重ねて確実に動作するように抵抗などを調整していきます。

動作をしていく中で「フォトインタラプタ」「加速度センサー」を使いアトラクションの開始や終了の信号を送るところがあるので、そちらについても実験をし研究していきます。

BGMや動作の中での効果音を録音しプログラムに組み込んでいきます。

LEDが正しく点灯するように、回路設計通りに作成します。

設計図をもとに木材を加工し、本体の図面を作成をします。1cmの誤差も出ないように計算をし、図面を作成しました。

↓本体の設計図

・現在の進捗状況

8月1日の「SSH 中学生向け 発表」を終え、課題研究や夏休み、放課後を使い活動しています。

・Raspberry Piを用いた、ポンプ部分の試験

Raspberry Piからブレッドボードを用いてフォトインタラプタに接続しています。

ゲームに応じて班員の音声を再生しています。障害物を通すと反応します。

↓「フォトインタラプタの実験」

こちらは加速度センサの実験です。加速度を与えるとRaspberry Piが反応します。

踏み込みを行うタイミングを識別して「成功」「失敗」を判定します。

↓「加速度センサの実験」

こちらは本体に組み込むLEDの点灯実験です。実際に組み込む際には班員が組み立てた基盤からICを通して24Vがかかることになっています。全てのLEDに半田付けをしました。

↓「LED」の実験

↓こちらは本体の設計・組み立て班が木材に着色をしています。

他にも完成に向けて班員が頑張っています。文化祭当日は南館1階フロア計測室にてゲームを行っています。ぜひお越し下さい。

⑥まとめ

研究を行うことで

•新たな思考力や創造力が身に付けられる。

アトラクションを制作するにあたって必要な知識や、どうしたら問題を解決することができるかなどについてよく学習できたと思います。

•社会に出た時に必要な自主性が身に付けられる。

今後私達は社会に出て、グループとして物事を進めていくことが多くあると思います。グループとして活動するにあたっての自分自身の仕事への責任感を持ち進んで行動する「自主性」また、周りの班員と協力する等々の力が身につくと思いました。

•授業で学んだ専門知識を最大限発揮できる。

電気科では弱電から強電までの幅広い電気の知識を習得します。今回の作成では弱電がメインになっていましたが、回路設計やプログラミングなどをする際には、今まで習得してきた知識を活かせたと思います。

•アトラクションの体験を通じて、電気について興味を持ってもらえる。

これらの成果を得ることができます。