①テーマ
老朽化した建物は、解体して新しく建て替えるという従来の方式が反省されるなかで、今日では、リフォーム、リノベーションあるいはコンバージョンを通して、建物を更新する必要性が増しています。
このコンテストでは、少子高齢化が進む社会の中で、エコロジーや環境に配慮し、生活様式の変化や多様化するニーズに対応する住まいを、リフォームやリノベーションを通して幅広く見つめなおし、あらためて住まいを考えるきっかけになってほしいと考えます。
②社会背景
現在SNSの普及や急速な都市化により、多くの先進国で社会の自然離れが進んできた。そこで大学生四人を対象とした、自然環境と上手く付き合うシェアハウスを提案する。自然エネルギーを有効に活用し、その中で自然を楽しむことができるシェアハウスを考えた。
③敷地
岐阜は、地域によって気候がさまざまであるため、地域によって自然エネルギーにも差がある。今回は、 岐阜の美濃地方を対象とした。
夏は高温多湿で降水量が多く、冬は空気が乾燥し降水量が少ない。夏の南中高度は約80度で、冬は約40度。そして夏は南北から風が吹き、冬は北から風が吹く。これらの自然環境を上手く利用した建築物を考える。
④建物の構成
美濃地方の自然環境の特徴を参考に、以下のような自然環境を活かしたリフォーム提案を考えることとする。
・採光
室内を夏は日陰に、冬は日向になるようにし、室温を調節できるように軒先を調節した。そして中庭を設けることにより、北側の部屋にも日光が届くようにした。
・雨
中庭を設け、V字屋根にすることにより、雨が中庭に落ち、雨を楽しめるようにした。
・風
美濃地方の風向きが南北に多いことを利用し、開口部を南北に多くし、風がよく通れるようにした。そして、外壁の上部に開口部を設け、温度差による換気も行えるようにした。 屋根を二重屋根にし、屋根にたまった熱を冷ますようにして室温の上昇を抑えた。
⑤これからの取り組み
今回の研究で、自然エネルギーを利用したシェアハウスを提案することができた。しかし、文化を利用することができなかった。建築物に文化を取り入れることにより、その地域らしさのある建築物になると思う。その結果、SDGsの「住み続けられるまちづくりを」に貢献できる建築物につなげることができる。そのため、これからは文化を取り入れた建築物を提案していく。
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