①研究の背景
世界では砂漠化が進んでいる。そこで水含みの良い高分子ポリマーを用いる。そうすると砂漠化を遅らせることができる。しかし高分子ポリマーは人体に有害である。そこで静岡の名産の夏みかんの皮を代替品として用いる。
②仮説とねらい
夏みかんの皮の中のペクチン(水含みの良い多糖類)、高分子ポリマーの代替品にできる説。この説が正しければ環境に悪い影響を与えることなく砂漠化を遅らせることができる。
③研究内容
・夏みかんの皮を剥き、その皮を切り刻み、レモン汁を加えた。そして皮から汁を絞り出した。(レモン汁を入れるのは夏みかんに含まれるペクチンをゼリー化させるため)
・アボガドの皮を加える。(油分とペクチンが結合して保水性が高まるため)
・皮を乾燥させ、土と混ぜたものを土壌としてラディッシュの種を植えた。
・対照実験を行うため、12個に場合分けをした。
①普通の土に毎日水を与えた。
②普通の水に水を与えなかった。
③オレンジの皮(アボガドの皮入り)を加え3日おきに水を与えた。
④オレンジの皮(アボガドの皮入り)を加え6日おきに水を与えた。
⑤オレンジの皮(アボガドの皮入り)を加え水を与えなかった。
⑥オレンジの皮のみを入れ、3日おきに水を与えた。
⑦オレンジの皮のみを入れ、6日おきに水を与えた。
⑧オレンジの皮のみを入れ、水を与えなかった。
⑨オムツからとった高分子ポリマーを土に加え3日おきに水を与えた。
⑩高分子ポリマーを加え6日おきに水を与えた。
⑪普通の土に3日おきに水を与えた。
⑫普通の土に6日おきに水を与えた。
④技術的知識
高分子ポリマー…ポリマーの鎖にはマイナスの電荷をもつ部分に、プラスの電荷をもつナトリウムイオンが結合している。水を吸収するとナトリウムイオンがポリマーの外へ引っ張り出される。するとマイナスの部分が反発を初めて、どんどん網目が広がり、ますます水を吸収していく。
ペクチン…柑橘類の皮に多く含まれ、水を多量に吸い込んで細胞を繫ぎ合わせる役割を果たす多糖類。
⑤これからの取組
・これからの季節の柑橘系の果物を使い同様の実験を行う。
・砂でも保水力があるのか実験する。
⑥まとめ
水を全くあげなかった①の場合は枯れた。オレンジの皮や高分子ポリマーを土に混ぜた③や⑥、⑨は水の保水性が高くなり成長速度が早かった。⑤や⑧は水を全く与えなかったが枯れることはなかった。オレンジの皮を入れたプランターにはカビが発生していたため皮は分解されることがわかる。これらのことによりオレンジの皮を用いることにより野菜を育てることができると考えられる。